入居前の状況
母とのこれからを考えて
施設探しを始めたきっかけ
もともと母は一人で暮らしていました。私たち家族は、母の居住地からは遠方に住んでおり、いつかは呼び寄せたいと何年も前から考えてはいたのですが、母は住み慣れた土地を離れることに抵抗があったようです。
当時、母は87歳。認知症がものすごく進んでいるというわけではありませんでしたが、少しずつ不安な様子が見られるようになってきました。食事は小規模多機能型居宅介護のサービスを利用して届けてもらっていました。デイサービスも、「毎日迎えに来てもらうのは気が進まない」と言って、行事がある時だけ参加しているような状況でした。
「このまま一人で大丈夫だろうか」「何かあってからでは遅い」という思いが常にあり、本格的に施設探しを始めることにしました。
入居決断時の葛藤・罪悪感
幸い、私には他に頼れる兄弟はおらず、母のことは私が一人でみていましたので、家族間で意見がぶつかるようなことはありませんでした。ただ、実は、入居する直前に母が腕を骨折してしまい、病院に入院していたんです。退院してそのまま施設に入居したので、母はしばらくの間、施設をまだ病院だと思い込んでいたようで、「いつ家に帰れるの?」と聞かれる日々が続き、説明するのが少し大変でした。でも、根気強く話をしていくうちに、少しずつ落ち着いてくれました。
見学時の施設に対する不安
いくつかの施設を見学しましたが、こちらの施設さんは、お部屋が広くてとても綺麗だったのが印象的でした。スタッフの方も親切に説明してくださり、ここなら母を安心して任せられるかもしれない、と感じました。