家族の負担を減らしてくれた、手厚い医療連携
やはり、一番の決め手であり、入居後最も感謝しているのが医療体制です。先ほどもお話ししましたが、入居前は複数の病院への通院が本当に大変でした。仕事を調整し、車で父を迎えに行き、長時間待って診察を受け、薬局に寄り、また施設へ送る。これが月に何回もありました。父も慣れない環境で疲れてしまいますし、私も心身ともにヘトヘトでした。
この施設では、提携医が定期的に往診してくださり、必要な医療ケアをすべて施設内で提供してくれます。あの通院の日々がなくなったことで、私の生活には心の余裕が生まれました。
「何かあっても、専門家が見てくれている」という安心感は、何物にも代えがたいです。介護はプロに任せる、という選択をして本当に良かったと、この医療連携の手厚さを知るたびに実感しています。
見学で確信した「清潔感」と「職員の質」
いくつか施設を見学する中で、「清潔感」は非常に重要なポイントだと気づきました。どうしても生活の場なので、匂いや汚れが気になる施設もありました。しかし、ここは見学に訪れた際に、空気が澄んでいるように感じたのを覚えています。隅々まで清掃が行き届いており、とても気持ちの良い空間でした。
そして、案内してくださった職員の方の対応が素晴らしかったことも大きな理由です。私たちの不安や疑問に一つひとつ丁寧に耳を傾け、施設の良い点だけでなく、正直な部分も話してくださったように思います。
その誠実な姿勢に、「この人たちになら、大切な父を預けられる」と強く感じました。入居後も、面会に行くとスタッフの皆さんが父の様子を細かく教えてくださり、その安心感は今も変わりません。
家族の不安を解消してくれた、24時間体制の見守り
施設探しを始める直接のきっかけは母の骨折でしたが、その根底には父の夜間の行動に対する尽きない不安がありました。
在宅で介護をしていた頃、父は夜中にベッドから落ちたり、暗い中でつまずいて転んだりすることが何度かあったのです。母が「いつ何が起きるか心配で、夜も眠れない」と憔悴していたのも無理はありません。私自身も、仕事から帰宅すると「昨夜は大丈夫だっただろうか」と、常に気がかりでした。
この施設は24時間スタッフの方が常駐し、夜間も定期的に見守りをしてくださいます。何かあればすぐに対応していただける。この「24時間体制の安心感」があることで、私たち家族は、何年かぶりに心から安心して夜を過ごせるようになりました。
父の安全が確保されているという事実はもちろん、介護する側の家族の精神的な平穏を取り戻してくれたという意味で、この施設を選んで本当に良かったと思っています。