入居後の変化
母は入院していた病院を退院し、そのまま新幹線に乗り、この施設へやってきました。以前の住まいは複数のお部屋があるアパートでしたから、施設の一室に移るにあたって、荷物はほとんど処分せざるを得ませんでした。そのため入居当初は、がらりと変わった環境も相まってか「あれがない、これがない」と寂しそうに口にすることもありました。
施設に入居した当初は、スタッフの皆さんがしっかりと母のことを見てくださっていると感じていました。環境の変化に戸惑っていた母も、少しずつ落ち着き、元気に過ごしているように見えました。ただ、コロナ禍だったこともあり、面会は部屋に入れず、窓越しに話すことしかできない時期もありました。
見学時の不安は解消したか
私が住む街へなんとか呼び寄せたいと考えましたが、私自身、当時は施設探しの知識があまりなく、生活保護を受けていること、そして精神科の往診が必要という条件から、受け入れ先はすぐには見つかりませんでした。そんな中、新しくできる施設としてご紹介いただいたのが、こちらの施設でした。「精神科の往診もあるのでどうですか」と直接お電話をいただき、他の施設の見学などはせずに、入居を決めました。