プライバシーが守られる「住居型」の安心感
一番の決め手は、やはり「住居型」の施設だったことです。最初に見学したグループホームは、どうしても共同生活の色が濃く、母は自分のペースで過ごせないことや、部屋にトイレがないことに強い抵抗を感じていました。
今の施設は、各部屋にトイレはもちろん、小さな冷蔵庫や流し台まで付いています。トイレはカーテンで仕切られているタイプですが、自分の部屋の中にあるというだけで、母にとっては大きな安心感につながったようです。「これなら一人暮らしと変わらないじゃない」と、見学の時に言っていました。
日中も、みんなが集まるリビングで過ごすこともできますし、自分の部屋でテレビを見たり、趣味の編み物をしたりと、好きなように時間を使えます。特にテレビは、みんなと同じものを見るのではなく、自分の部屋で好きな番組を見られるのが嬉しいようです。「おばあさんなのに若い気でいるから、時代劇ばっかり見てたってね」なんて言いながら、自分の好きなドラマなどを楽しんでいるみたいです。食事の時間以外は、本当に自宅で過ごすのと変わらない自由さがあるのが、母には合っていたのだと思います。
スタッフの方々の温かく、きめ細やかなサポート体制
施設のスタッフの方々は、皆さん本当に親切で、いつも笑顔で接してくださいます。まさに「二重丸」「花丸」をつけたいくらい、素晴らしい方ばかりです。
何かあればすぐに私に電話で連絡をくださいますし、母の日常の小さな変化にもよく気づいてくださいます。例えば、私が差し入れているお茶やティッシュペーパーがなくなりそうな時も、「宮沢さん、お母様のお茶がそろそろなくなりそうですよ」と教えてくださるので、切らしてしまう前に補充することができて本当に助かっています。施設でも購入できるのですが、やはり少し割高なので…。
母が何か欲しがっているものがあれば、「こういうものを欲しがっているみたいだけど、どうしましょうか?」と相談してくださったり、時には代わりに購入してくださったりと、家族の私たちも頼りにしています。こういったスタッフの方々の温かいサポートがあるからこそ、母も安心して毎日を過ごせているのだと思いますし、私たち家族も心から信頼してお任せできています。
本人の納得感と、続けられる趣味の時間
最終的にこの施設に決めたのは、何よりも母自身が「ここならいい」と納得してくれたからです。施設に入るということは、生活環境が大きく変わるわけですから、本人が少しでも前向きな気持ちで新しい生活をスタートできることが大切だと考えていました。
入居してからも、以前から好きだった編み物を続けたり、新しく塗り絵を始めたりと、自分の時間を楽しんでいるようです。週に1回は外部のデイサービスに通って体を動かしたり、週に2回はヘルパーさんと一緒に近所を散歩したりと、単に施設の中にこもっているだけでなく、外とのつながりも持てているのが良い刺激になっているようです。散歩の途中で手芸店に寄って、自分で毛糸を選んで買ってくるのも楽しみの一つだと話していました。
食事についても、「美味しいわよ。自分じゃ面倒で作らないような手の込んだものも出てくるから嬉しい」と満足しているようです。嚥下の問題も今のところないので、皆さんと一緒の普通食を美味しくいただけているのはありがたいことです。




















