日々の健康を支える、きめ細やかな医療連携
この施設を選んで一番良かったと感じているのは、医療面のサポートがしっかりしていることです。
施設には内科の先生が定期的に往診に来てくださるので、日々の健康管理はお任せできています。わざわざ私たちが病院に連れて行かなくても、施設内で診察が完結するのは、本当にありがたいです。
そして何より、先ほどもお話ししたように、父の体調に少しでも変化があった際の連絡体制が素晴らしいと感じています。ただ「こうなりました」と報告するだけでなく、「ご本人はこうしてほしいと言っていますが、ご家族としてはどうされますか?」と、必ず私たちの意向を尊重してくださるんです。
父本人の意思と、私たち家族の想い。その両方を汲み取った上で、最善の方法を一緒に考えてくれる。この丁寧なコミュニケーションがあるからこそ、遠くにいても父の健康状態をしっかり把握でき、心から安心して日々の生活を任せることができています。
「美味しい」と評判の、柔軟に対応してくれる食事
父の元気の源になっているのが、毎日の食事です。本人から「美味しい」という言葉が聞けるのは、家族として何より嬉しいことです。
ここの食事が素晴らしいのは、味だけではありません。利用者の都合に合わせて、非常に柔軟に対応してくれる点も魅力です。
例えば、事前に申請すれば、その日の食事をキャンセルすることができます。もちろん、キャンセルした分の食事代はかかりません。家族と外食する日や、少し食欲がない日など、父の都合に合わせて食事を調整できるのは、とても助かっています。
決められたものを、決められた時間に食べる、という画一的なサービスではなく、一人ひとりのその日の都合や体調に寄り添ってくれる。そんな温かい配慮が、食事の美味しさと満足度に繋がっているのだと思います。
プライバシーが守られる、自分のペースを大切にできる暮らし
この施設は、介護施設特有の「管理されている感じ」が全くありません。良い意味で「放っておいてくれる」と言いますか、一人ひとりのプライベートな時間と空間を、とても大切にしてくれます。
食事も、1階の開放的な食堂で皆さんと一緒に食べることもできますし、追加料金(1回100円程度だったと思います)を支払えば、お部屋まで運んでもらうことも可能です。その日の気分で「今日は一人でゆっくり食べたいな」という選択ができるのは、父にとっても気楽なようです。
また、施設のスタッフの方がお部屋に立ち入らないというルールも、父の自立した生活を守る上で大きな役割を果たしていると感じます。必要な時には、隣接しているデイサービスを利用したり、外部のヘルパーさんに来てもらったりと、自分でサービスを選択できる。この「自分の生活は自分で決める」という感覚が、父の心にハリをもたらしてくれているのかもしれません。
「施設に入る」というよりは、「安心して暮らせるマンションに引っ越した」という感覚。この自由度の高さが、私たち家族が求めていた理想の形に一番近かったのだと思います。