入居前はどのような状況でしたか?
入居前、母は弟と二人で暮らしていましたが、弟は日中仕事で家を空けるため、ほとんど一人の時間が長かったんです。認知症の症状もあり、買い物に行くたびに同じものを買ってきてしまうんです。気づけば家にはゴミ袋が100枚もたまっているような状況で、離れて暮らす私としては常に「今日は大丈夫だろうか」と徘徊や火の不始末を心配していました。
施設探しを始めたきっかけは何ですか?
決定的な出来事は、仕事から帰った弟が、お風呂場で裸のまま倒れている母を発見したんです。幸い大事には至りませんでしたが、このままではいつ何が起きてもおかしくないと、弟と二人で話し合い、すぐに施設を探すことを決意しました。
入居決断時に葛藤や罪悪感はありましたか?
正直なところ、母を施設に入れることに対する罪悪感や葛藤はほとんどありませんでした。というのも、数年前に妻の父が施設に入居した経験があったからです。一人暮らしだった義父は、施設に入ってからの方が食事の心配もなく、むしろ喜んで暮らしていました。その様子を見ていたので、施設は本人のためにも、そして私たち家族の安心のためにもなると分かっていたんです。
毎月様子を見に行く負担も大きかったので、割り切って、実家も処分することに決めたんです。
母も最初は渋っていましたが、「こういうことあったやろ、今後も起こったらあかんから入っとき。そのほうがこっちも安心やから」と正直に伝えたら納得してくれました。
見学時、施設に対する不安はありましたか?
たくさんの施設を見学しましたが、特にこの施設の見学で不安を感じるようなことはありませんでした。こじんまりとしていて、家庭的な雰囲気がむしろ好印象でしたね。