慣れ親しんだデイサービスを続けられる安心感
施設選びで母が最もこだわったのが、「これまで通っていたデイサービスを続けられること」でした。新しい環境に飛び込むのは、誰にとっても不安なものです。特に母にとっては、そこでできたお友達との繋がりが、日々の大きな楽しみであり、心の支えになっていました。
他にもいくつか良いなと思う施設はあったのですが、見学した中で、今のデイサービスへの送迎に対応してくれるのはここだけでした。「あのお友達と会えなくなるのは嫌」という母の気持ちを最優先できたことが、最終的な決め手になりました。環境の変化を最小限に抑えられたのは、本当に良かったと思います。
トラブルを未然に防ぐ、家族にとっては安心なルール
入居者同士の部屋の行き来や、食べ物のやり取りが禁止されているなど、一見すると少し厳しいかなと感じるルールがあります。母も当初は「堅苦しい」と不満を口にすることもありました。
しかし、私たち家族の立場からすると、これは非常に安心できるポイントです。集団生活では、ささいなことから「物がなくなった」「もらったものを食べて体調を崩した」といったトラブルが起こりがちです。そうした問題を未然に防ぐための明確なルールを設けて徹底してくれていることは、運営方針への信頼につながりました。母の安全な暮らしを守るための配慮だと理解しています。
本人が「ここなら」と思えた、清潔で心地よい空間
どれだけ家族が良いと思っても、最終的にそこで暮らすのは本人です。だからこそ、母自身が「ここなら住んでもいいかな」と思ってくれるかどうかは、何よりも重要でした。
この施設は、見学に訪れた際、建物全体がとても綺麗で清潔感があったのが印象的でした。また、館内の窓から桜の木が見えるなど、周辺の環境も落ち着いていて心地よかったです。長い間入居に抵抗していた母が、その景色や雰囲気を気に入ってくれたようで、「ここなら」と納得してくれた時には、心から安堵しました。