入居前はどのような状況でしたか?
父が90歳を過ぎ、母が90歳手前くらいの頃でした。母はパーキンソン病を患っており、要介護5の認定を受けていて、自分では全く歩けない状態でした。父は要支援1で、少し不安定ではありましたが、まだ自分の足で歩くことができました。幸い、認知症の症状は二人ともありませんでした。
入居する前は、二人だけで自宅で暮らしていました。実は、この施設に入る前は別のケアハウスにお世話になっていたのですが、そこは介護サービスが付いていない施設だったんです。母の状態がだんだん悪化していく中で、外部のヘルパーさんにお願いはしていたものの、夜間の対応までは難しく、どうしたものかと頭を悩ませていました。
施設探しを始めたきっかけは何ですか?
本格的に施設探しを始めた直接のきっかけは、もともと入居していたケアハウスから「お母様の状態では、もうこちらでのお世話は難しいです」と、施設を移るようにお話があったことでした。夜間の対応ができないなど、介護体制が十分ではなかったんですね。
私たち家族としても、このままではいけないと感じてはいましたが、両親は住み慣れた場所からあまり動きたくない様子で…。それでも、母の安全を考えると「もう、どうしようもないな」という状況になり、新しい施設を探し始めることになりました。探し始めてから実際に移るまでは、ほんの2、3ヶ月という短い期間でした。
入居決断時に葛藤や罪悪感はありましたか?
施設を移ることに対して、特に父はとても抵抗がありました。「動くのが嫌だ」と、新しい施設へ行くことに乗り気ではない様子がひしひしと伝わってきて、その気持ちを思うと心苦しかったです。両親が動きたくない気持ちは痛いほどわかるのですが、母の介護を考えると、決断せざるを得ませんでした。
初めは母だけを介護付きの施設に移すことも考えましたが、そうなると父と母が離れ離れになってしまいますし、私たちが二つの施設を行き来するのも大変です。ちょうどこの施設に二部屋空きがあると伺い、父と母が一緒に暮らせるように、二人で入居することを決めました。
見学時、施設に対する不安はありましたか?
急いで施設を探していたので、ある意味、背に腹は代えられないという気持ちもありましたが、見学させていただいた時に、特に不安を感じることはありませんでした。むしろ、スタッフの方々の対応や施設の考え方に触れて、とても良い印象を受けました。