ニチイケアセンターひめじ的形
に83歳・男性・要支援1で入居していた方へのインタビュー

もともと父は私たち家族と一緒に暮らしていました。その後、父は一度入院し、その退院のタイミングで本格的に施設を探し始めました。実は、父には暴力的な一面もあったため、退院後に再び自宅で一緒に暮らすのは難しいと、家族で判断したのがきっかけです。 父自身、施設に入るにあたって特に抵抗はありませんでした。「病院にずっといるよりは良い」と、すんなり受け入れてくれたのは幸いでした。

正直なところ、父を施設にお願いすることについて、私たち家族に葛藤や罪悪感は全くありませんでした。 というのも、暴力行為がある父と自宅で過ごすのは、家族にとって心身ともに限界だったからです。むしろ、専門の知識を持ったスタッフさんがいる施設に入ってもらった方が、父にとっても、そして私たち家族にとっても安心できる、というのが本音でした。

私たち家族が一番に願っていたのは、父に「穏やかに過ごしてほしい」ということでした。入居後は、職員の方々が本当によくしてくださり、そのおかげで父は穏やかな日々を送れているようです。私たちの目標が叶えられたかたちですね。 私たち家族も、ようやく安心して日々を送れるようになりました。面会の際に直接父に会うことはありませんが、必要なものを届けに行った際に、職員の方から普段の様子を詳しく聞かせてもらっています。特に問題なく過ごしていると聞き、ひとまずホッとしているところです。

実は、他の施設では「トラブルがあった場合、退去していただくことになります」と言われることが少なくないと聞いていました。父の状況を考えると、またすぐに「家で見てください」と言われてしまうのではないか、という不安が常にありました。 しかし、こちらの施設だけは違いました。「トラブルがあったとしても、うちで責任をもって対応しますので大丈夫ですよ」とはっきり言ってくださったのです。この一言で、「ここしかない」と決めました。過去の経緯を考えると、私たち家族にとっては何よりも心強い言葉でした。

見学の際に「お預けいただければ、移動なども含めてこちらで全部やりますから」と言っていただけたのも、大きな安心材料でした。 すべてを専門のプロにお任せできるという安心感はもちろんですが、私たちにとっては「本人が勝手に家に帰ってこられない」ということも、実は重要なポイントでした。その点でも、施設側の手厚いサポート体制は非常にありがたかったです

入居後、父が時々「家に帰りたいな」と漏らすことがあるそうです。そんな時、職員の方は「病気が治ったら帰れますからね」と優しく諭してくれたり、時には「ここで揉め事を起こしたら、また精神病院に戻ることになりますよ」と、父が状況を理解できるようにうまく伝えてくれたりしていると聞きました。 もし私たち家族が同じことを言っても、きっと角が立ってしまいます。本人を傷つけず、かつ納得させるという難しい対応を、施設の方々が担ってくださっていることに本当に感謝しています。こういう細やかな対応を聞くたびに、信頼できる施設にお願いできて良かったと感じます。

特にありません。本当にここで良かったな、と思っています。

お父様の暴力行為という、ご家族だけでは抱えきれない困難な状況の中、心から安堵されているご様子が電話越しにも伝わってきました。「トラブルがあっても家に帰されない」という点が、ご家族にとってどれほど大きな救いであったかが、お話の端々から感じられます。「いい施設があって助かります」という言葉が、このご家族の体験のすべてを物語っているように思います。難しい状況にある方ほど、施設の「受け入れ体制」が重要な決め手になるのだと改めて認識させられる、貴重なお話でした。