入居前はどのような状況でしたか?
父は杖を使って歩ける状態でしたが、認知症の症状に波がありました。2年ほど前から徘徊したり、お店で会計をせずに商品を持って出てきてしまったりといったことがあり、その都度、介護ヘルパーやデイサービスを利用することで落ち着いてはいました。
ただ、常に「いつまた症状が出るかわからない」という不安がつきまとっており、自宅で同居しながらも、気の休まらない日々が続いていました。
医療面では、5年ほど前に患った膀胱がんの経過観察のため、3ヶ月に1回、定期的に検査を受けている状況でした。
施設探しを始めたきっかけは何ですか?
本格的に施設探しを始めたのは、入居の8ヶ月ほど前です。最初はグループホームを中心に探していたのですが、どこも半年待ちや2年待ちといった状況で、すぐに入れる施設が見つかりませんでした。そこで、紹介業者の方にお願いして、有料老人ホームにも範囲を広げて探すことにしました。
父の趣味がカラオケだったため、以前通っていたデイサービスのようにカラオケ設備があることが、施設を探す上での絶対条件でした。しかし、この条件を満たす施設がなかなか見つからず、結局20軒近く見学して回ることになり、施設探しは半年以上に及びました。
入居決断時に葛藤や罪悪感はありましたか?
半年以上も条件に合う施設が見つからず、精神的にもかなり追い詰められていました。そんな中、ようやくカラオケ設備があるというこの施設に出会い、見学したところ「ちょうど空きがある」と言われました。本当はもう一軒、別の施設を見てから最終的に決めたかったのですが、「今週末までに契約しないと次の人に回ってしまう」と少し急かされるような形で決断を迫られました。
長い間探し続けてきた焦りもあり、ここで決めなければまた振り出しに戻ってしまうという思いから、急いで契約することになりました。当時は、ようやく見つかったという安堵の気持ちが大きかったです。
見学時、施設に対する不安はありましたか?
見学に伺った際は、特に不安に感じる点はありませんでした。むしろ、半年以上探し続けていた「カラオケができる」という条件に合っていましたし、施設の方の説明も丁寧だったので、その時点では特に疑問に思うことはありませんでした。