脳卒中が原因で介護が必要になった方を介護する際には、できる範囲は本人にやってもらう・うつ状態に注意するという2点が重要になります。
できる範囲は本人にやってもらう
脳卒中の方を介護する際には、できる範囲は本人にやってもらうようにしましょう。
というのも、自力で生活動作を行うことで、運動機能の維持・回復といった効果が期待できるためです。
身体の麻痺という後遺症が見られる場合には、麻痺によって箸が持てない・着替えができないというように自立した生活が難しいケースが少なくありません。
本人に任せると時間がかかるといった理由からつい手を出してしまいがちですが、すべての生活動作に手を貸していると、本人の運動機能の維持・回復を妨げることになり、結果的に本人の身体状態に良くない影響を与えることになります。
多くの時間や忍耐が必要になるかもしれませんが、本人の身体状態のことも考慮し、本人にできそうなことは本人にやってもらいましょう。
うつ状態に注意する
脳卒中の方を介護する際には、本人がうつ状態にならないよう十分注意しましょう。
脳卒中という病気は、ある日急に身体の自由が利かなくなり、今まで通りの生活ができなくなってしまうことから、本人が感じる絶望や苛立ちといった負の感情は計り知れず、うつ状態になってしまう方も珍しくありません。
そのため、なるべく本人がうつ状態にならないようケアをすることが重要です。
本人の性格などにより効果的なケアは異なりますが、運動やレジャー活動が脳卒中後のうつの発生減少に効果的であるとされていることから、家に籠りきりになるのではなく、定期的に外との関りを持てるような生活を心がけるといいでしょう。