寝たきりの方の介護はどうすればいい?

寝たきりの方の介護はどうすればいい?

寝たきりになった高齢者の方の介護は、以下のように行いましょう。

  1. 排泄介助は十分に話し合って進める
  2. 食事は正しい形態のものを正しい姿勢で食べさせてあげる
  3. 定期的に姿勢や体勢を動かしてあげる
  4. 清拭を行い、身体を清潔に保つ
この記事のまとめ

寝たきりになった高齢者の方の介護を行う場合は、

①本人の自尊心を傷つけないよう、本人と十分話し合ったうえで、排泄介助のやり方を決めましょう

②食事は、とろみのある食べ物を食べさせるだけでなく、正しい姿勢で食べさせるようにしましょう

③横向きや仰向けなど、定期的に姿勢や体勢を動かしてあげましょう

④温かいタオルで身体を拭いてあげ、身体を清潔に保つようにしましょう

医療ライター
専門分野:医療・介護系全般
職業: 医療ライター

大学卒業後、医療専門新聞社である株式会社薬事日報社に入社。 約13年間、新聞記者として厚生日比谷クラブを始めとする記者クラブに所属し、厚生労働省や日本医師会、日本薬剤師会、医療現場、大学、関連学会などを取材して歩く。 2013年にフリーランスの医療ライターとして独立。独立後は医療・介護現場を幅広く取材しつつ新聞や雑誌、書籍、ウェブサイトなどで執筆。 これまで取材してきた医師、看護師、薬剤師などの医療従事者は500人を超える。主な執筆媒体は「プレジデント」「ドクターズマガジン」「マイナビメディカルサポネット」「We介護」など。 共著は「在宅死のすすめ方 完全版 終末期医療の専門家22人に聞いてわかった痛くない、後悔しない最期」(世界文化社)。現在、自分自身も2人の娘を育てながら認知症の母を介護中。詳しくはこちら

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①排泄介助

排泄介助はデリケートなケアであるため、本人と十分に話し合って進めるようにしましょう。

【寝たきりの方の介助をされている方の声】

寝たきりの人は、本人の尊厳に関わるものもあります
人前で
おむつ交換は本人も周りもなものですし。プライベートスペースを確保するのは大切です

参考:Xの投稿より部分引用

上記のように、介護者が「寝たきりだしおむつ介助にしよう」と勝手に決めてしまっては、本人の自尊心を傷つけかねません
また、寝たきりの方におむつを使用する際、尿の通り道に細菌が入り込んで感染症を引き起こす恐れもあるため、こまめなおむつ交換が必要となります。

【寝たきりの方の介助をされている方の声】

母は尿路カテーテルを倒れてからほぼ1年繋げていました。
寝たきりが長く自分で排泄出来ず、回復期で外すことを何度か試しましたが、自力での排泄は困難でした。
その後在宅になってから、オムツ内排泄→介助あり
ポータブルトイレ排泄となっています

参考:Xの投稿より部分引用

上記のように、介護者が「寝たきりだしおむつ介助にしよう」と勝手に決めてしまっては、本人の自尊心を傷つけかねません
本人と話し合った結果、本人がそもそもおむつ介助を嫌がったり、こまめなおむつ交換を嫌がったりする場合は、この方のように、ベッド横に設置できて持ち運び可能なポータブルトイレの使用を検討してみてもよいでしょう。
寝たきりの方がわがままで困ってしまっているという方は、ぜひこちらの記事も参考にしてみてください。
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②食事

食事をとる際には、誤嚥(食物などが誤って喉頭と気管に入ってしまう状態)を避けるためにも、正しい形態のものを正しい姿勢で食べさせてあげるようにしましょう。

【寝たきりの方の食事に対する意見】

嚥下機能が低下してる人って 刻んでも、とろみをつけても誤嚥するリスクはあるよ。 自分の唾液でむせる人もいるし。
胃瘻の人は経管栄養中に管外しちゃう人もいる。
寝返りがうてる人はいいけど、
寝たきり人は定期的に体の向きを変えないと、褥瘡や拘縮にも繋がるし。

参考:Xの投稿より引用

寝たきりの方は、食べ物を飲み込む力も弱くなっていくため、とろみのある食事など、本人の食べ物を飲み込む力に合わせた形態の食事をとることが大切です。
しかしながら、上記のように、とろみのある食事だけでは不十分な場合もあります。
食事の際は必ずベッドを起こして座った状態で食べてもらうなど、正しい姿勢で食事をとることにも注意するようにしましょう。
また、食後には歯磨きで食べかすを除いて、口の中の清潔を保ってあげるようにしましょう。
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③体位交換

寝たきりの方はベッド上での生活が中心となってしまうため、定期的に姿勢や体勢を動かしてあげることが大切です。

【寝たきりの方の介助事例】

火曜から本格的にリハビリ始まったんだけど。
入院中は、ほぼ寝たきりに近い状態だったので、肘はもちろん、全身の筋肉が固くなってて、筋肉をほぐしながら、動かすようにしてるんだけど、リハビリの日の夕方くらいになると、反動でバッキバキで、
起きるの大変ですが 無理のない範囲で頑張ります

参考:Xの投稿より引用

上記の方のように、寝たきりの方は全身の筋肉が固くなってしまったり、常に一定の圧力が身体の同じ位置にかかってしまうことによって床ずれを引き起こしてしまう可能性があります
そうした状況を避けるためにも、枕やクッションなどを使い、横向きや仰向けなど、定期的に姿勢を変えてあげることが大切です。

④清潔維持

寝たきり状態になると、必然的に入浴の機会や着替えの頻度が少なくなってしまうため、身体を清潔に保つことも大切なことです。

【寝たきりの方の介助事例】

病院で『もう、元気になる見込みはないから あと、2ヶ月くらいかな 』医師からそう言われて、施設に戻って来られた92歳の利用者様、
普通浴しかなく 病院では寝たきりになってから 1ヶ月近く入浴も出来ず、おしりには大きな床ずれも出来ていた

参考:Xの投稿より部分引用

上記の事例からもわかる通り、入浴ができないことによって皮膚状態が悪化し、床ずれができてしまうことがあります。
そのため、温かいお湯に浸けたタオルを軽く絞り、本人の身体を優しく拭くことで、身体が清潔に保たれ、床ずれのリスクも低下します。
ここで、寝たきりの状態の方が入れる施設についても、こちらの記事にまとめましたので、ぜひこのタイミングで施設への入居も検討してみてください。
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まとめ

「寝たきり介護は何をすればいいの」「寝たきり介護で気を付けないといけないことが多くて難しい」と思っている方は多いと思います。

そのような方は、まずは以下の4ステップに沿って進めてみましょう。

  1. 排泄介助は十分に話し合って進める
  2. 食事は正しい形態のものを正しい姿勢で食べさせてあげる
  3. 定期的に姿勢や体制を動かしてあげる
  4. 清拭を行い、身体を清潔に保つ
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