リハビリ効果も!介護施設のレクリエーションの種類・効果を徹底解説

リハビリ効果も!介護施設のレクリエーションの種類・効果を徹底解説

老後にデイサービスやショートステイをはじめとした介護施設の利用を検討されている方も多いのではないでしょうか。

高齢になると体が思うように動かず、外出も億劫になって家にこもってしまう方も多いです。施設でのレクリエーションで気分転換できます。

本記事では介護施設で実際に行われているレクリエーションとその効果を解説します。レクリエーションがリハビリの効果となる理由についても紹介しているのでぜひ最後までご覧ください。

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株式会社スターコンサルティンググループ 代表取締役
専門分野:介護事業経営

株式会社JTBで企業、自治体の海外視察を担当後、大手コンサルティング会社の株式会社船井総合研究所に入社。介護保険施行当初、自ら介護事業に特化したグループを立ち上げ、マネージャーとして勤務。その後、介護サービスに特化したコンサルティング会社「株式会社スターコンサルティンググループ」を立ち上げ、専門家集団として活動している。サポート領域としては、介護施設の開設から集客(稼働率アップ)、採用、教育研修システム・評価制度の導入、DX化などを幅広く支援。「日本一」と呼ばれる事例を、数々生み出してきた。コンサルティング実績500法人以上、講演実績700回以上。また「ガイアの夜明け(テレビ東京)」など、テレビ、新聞、雑誌の取材も多い。詳しくはこちら

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介護施設のレクリエーションとは

デイサービスや老健、特養など施設にはさまざまな種類があります。多くの施設ではレクリエーションが提供されています。ここでは以下の2つについて解説します。

  • レクリエーションの目的
  • レクリエーションがもたらす効果

施設のパンフレットなどでは、カラオケや季節の行事などのイベントとして紹介されています。レクリエーションは単なる娯楽と捉えてしまいますが、実際はさまざまな目的があるのです。

ここでは介護施設におけるレクリエーションの目的と効果について解説します。

レクリエーションの目的

介護施設でのレクリエーション目的は「生活の質の向上」や「生きがいの提供」です。

高齢になると家にこもりがちになり、以前までの趣味が思うように出来ないケースも増えます。

残念ながら人によっては生きがいをなくし、身体機能が低下したり、認知症を発症するケースもあります。

そうなると入院を余儀なくされたり、介護が必要な状態になったりと、本人の望む生活難しくなるでしょう。

高齢者が少しでも自立した生活を続けられ、楽しく老後を過ごせるように提供されているのが介護施設におけるレクリエーションなのです。

レクリエーションがもたらす効果

レクリエーションには体を動かすものや、五感を刺激するものなどさまざまな種類があります。

色々なレクリエーションを通して、運動不足の解消や、認知症予防、ストレス発散などにつながるのです。そして時にリハビリの役割を果たす場合もあります。

またレクリエーションが充実した老人ホーム・介護施設をお探しの方は、ケアスル介護で相談してみることがおすすめです。

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介護施設のレクリエーションの種類

介護施設で実施されているレクリエーションにはどのような種類があり、実際にどのように提供されているのでしょうか。ここからは以下について解説します。

  • 体操や運動など座ってできる体を動かすレク
  • クイズ・テーブルゲームなど脳を刺激するレク
  • 合唱や演奏会などの音楽レク
  • 料理や手芸などの創作レク
  • 買い物や旅行などの外出レク
  • マッサージなどのリフレッシュするレク

それぞれのレクリエーションの種類と具体例、期待できる効果について紹介します。

体操や運動など座ってできる体を動かすレク

レクリエーションのイメージで体操や運動を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

朝のラジオ体操や、ボウリング、音楽に合わせた体操などがあります。体を動かすレクリエーションの一例は以下のとおりです。

  • ラジオ体操
  • 風船テニス
  • 散歩
  • リズム体操

多くの運動レクでは麻痺がある方や、車いすの方でも参加できるように工夫されています。身体の状態に合わせて難易度も変わるため、体を動かすのが億劫に感じている方も運動不足解消につながります。

集団でできるゲームや個人で出来るものまで幅広くあり、時には運動会などのようにイベントとしてのレクリエーションが開催される場合もあります。

身体機能の維持や向上効果

体を動かすレクでは、まず運動不足の解消による身体機能の維持向上のリハビリにつながります。

音楽に合わせたリズム体操や点数を競うゲームでは脳の刺激にもなるので、認知症予防としての効果もあります。認知症予防の運動として、コグニサイズなどが代表的です。

集団でのゲームはコミュニケーションが取れるのでうつ病の予防にも効果的です。

クイズ・テーブルゲームなど脳を刺激するレク

脳を刺激するレクには、集団でのなぞなぞや連想ゲームなどのクイズ、個人ではクロスワードなどがあります。手軽に出来て娯楽性が高いので、施設では人気のレクリエーションです。脳トレ一例は以下のとおりです。

  • クイズ
  • 連想ゲーム
  • ボードゲーム
  • 歌体操

施設には麻雀や将棋、囲碁などのボードゲームがある場合もあり、施設内で大会が開かれる施設もあります。

認知症の方にも楽しめるように難易度を工夫されていたり、麻痺のある方はスタッフが付き添うので、本人の意欲向上につながります。

認知症予防効果

脳を刺激する脳トレには認知症を予防する効果があります。すでに認知症と診断されている方も、脳を活性化させると、認知症の進行がゆるやかになった例もあるのです。

また、外出の機会が減った方でもボードゲームができます。将棋や囲碁が趣味だった方の意欲の向上にもつながります。

合唱や演奏会などの音楽レク

デイサービスではカラオケの機器が設置してある施設が多くあります。

有料老人ホームなどでも設置している施設もあり、気軽に1人からでもできるレクリエーションとして人気です。時には景品を用意したカラオケ大会なども開催されます。音楽レクの一例は以下のとおりです。

  • カラオケ
  • 合唱
  • ボランティアを招いた演奏会
  • 音楽のかけ流し

クリスマスや誕生日会で合唱をしたり、ボランティアを招いて演奏会を開くイベントなどがあります。

認知症予防とリラックス効果

音楽には不安を解消する効果があり、うつ病の予防や解消につながるとされています。リラックス作用があるので、認知症のBPSDの緩和にも取り入れられる場合もあるのです。大声を出すのでリフレッシュもできます。

また、認知症の方が童謡や、思い出の歌を聞くと認知機能が刺激され、認知症の予防や進行の軽減につながるともされています。

料理や手芸などの創作レク

簡単な料理はデイサービスやグループホームでよく取り入れられています。

協力して料理するとコミュニケーションが生まれます。また、同時に2つ以上の動作を行うこと(デュアルタスク)は、認知症を予防する効果が高いと言われています。料理は手順を考えながら、同時に細かな作業をするため、特に予防効果が高いと言われています。加えて、抑うつ効果や認知症予防になります。

創作レクの一例は以下のとおりです。

  • 料理
  • 手芸
  • 工芸
  • 絵画

認知症の方や麻痺がある方もスタッフが付き添うため、料理をした達成感を味わえます。人と接するのが苦手な方で、何かに没頭するのが好きな方におすすめなのが創作レクです。絵画や塗り絵、手芸などの道具を用意してもらえ、作品を完成させる達成感を味わえます。

認知症予防やうつ病予防効果

創作レクはイメージしたものを実際に形にするので、脳が刺激されて認知症の予防ができます。手先を使うので身体機能の維持と向上のリハビリにもなるとされているレクリエーションです。

作品を完成させる達成感は意欲の向上にもなり、うつ病の予防効果もあります。

買い物や旅行などの外出レク

介護施設により出かけられる範囲は変わりますが、車での遠出は高齢者の方にとっては嬉しいものです。

デイサービスでは近隣への買い物などをメインで行います。外出レクの一例は以下のとおりです。

  • 買い物
  • 観光
  • 地元のお祭り見学
  • 近隣の幼稚園訪問

地元のお祭りの見学や、保育園や幼稚園を訪問するレクリエーションがあります。

特別養護老人ホームや有料老人ホームなどの入居施設では遠出のレクリエーションを取り入れている場合があります。温泉や観光に行く施設もあります。

リフレッシュ効果

異なる環境に行く事は脳の刺激になり、認知症予防できます。また。買い物や観光など、普段なかなか出来ない外出はリフレッシュできます。

意欲の向上にもなり、外出レクのためにデイサービスに通う方もいる程人気のレクです。

一方で知らない場所に不安な気持ちになる方も多いので、認知症の方の外出は慎重になる施設もあります。

マッサージなどのリフレッシュするレク

介護施設ではレクリエーションで身体を動かしたり、盛り上がったりするだけではなく、リラクゼーション目的のレクリエーションも実施されています

足湯や入浴剤を変えるなどリラックス効果の高いレクリエーションです。リフレッシュレクの一例は以下のとおりです。

  • マッサージ
  • 足湯
  • 理容師を招いての理容
  • 季節の入浴剤

時には整体師を招いてマッサージを受けられます。

リラックス効果

マッサージや足湯など、体をほぐすと心身をリラックスさせる効果があります。リラックスによる相乗効果は、抑うつの予防や不眠の解消などです。リラックスすると認知症の周辺症状の予防や解消につながるのです。

また、変化のない日常を過ごしたり、思い通りに動かせない体での生活を送ったりするのは高齢者にとってストレスです。リラックスしてストレス解消につなげましょう。

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介護施設ごとのレクリエーションとその特色

介護施設ごとのレクリエーションの特色と、具体的な内容を紹介します。

  • 通所介護施設
  • 特養(特別養護老人ホーム)
  • グループホーム
  • 老健(介護老人保健施設)
  • 有料老人ホーム
  • 介護医療院

利用する介護施設によって、利用者の要介護状態も大きく違います。身体機能や認知機能の程度で実施されるレクリエーションの内容も変える必要があるためです。

どのような施設を利用したいのか、利用者の介護度がどの状態なのかで変わるため、ぜひ参考にしてください。

通所介護施設

デイサービスでのレクリエーションはQOLの向上が目的です。もちろん身体機能の維持向上などのリハビリとしても効果的です。

かるた大会などイベントとして提供される場合が多く、レクリエーションの充実度でデイサービスのサービス利用を決める方もいます。

集団で行うレクリエーションも多く、高齢者のコミュニティの場になるのもデイサービスの特徴です。季節を意識したレクリエーションも多く、ほかには運動会や音楽会などがあります。

特養(特別養護老人ホーム)

要介護3以上の方が主に入居しているので、簡単なレクリエーションが取り入れられています。施設に入居していると感じにくい季節を意識したイベントや、生活の中での日常的な活動がレクリエーションです。

日常生活の中での散歩や、ほかの入居者との交流、誕生日会などがあります。

グループホーム

認知症の方でかつ、ある程度自立した生活が送れる方が入居しているグループホームでは認知症予防と身体機能維持を目的としたレクリエーションが実施されています。

生活の中でのレクリエーションが多く、料理や掃除、手芸や散歩などがあげられます。施設によっては季節の行事を楽しむ場合もあり、地域の祭り見学やクリスマス会、七夕や夏祭りなどが楽しめます。

老健(介護老人保健施設)

老健は基本的に在宅復帰を目指している施設です。身体機能の向上と認知症の予防を目的としたレクリエーションが主に取り入れられています。

ボウリングやバレーなどの室内でできる簡単な運動や、かるたやクイズなどの脳トレなど、楽しみながらできるレクリエーションが多いです。

花見や七夕など季節のイベントはもちろん、外出レクも実施されています。

有料老人ホーム

レクリエーションの内容で施設ごとで大きく異なるのが有料老人ホームの特徴の1つではないでしょうか。有料老人ホームには「住宅型」と「介護付き」がありますが、住宅型では、レクリエーションに積極的な施設は多くはありません。介護付きでは、レクやイベントを頻繁に行う施設もあります。

リハビリよりも生活の質の向上や充実性を重視しているのが有料老人ホームです。介護度のバラつきも多いので柔軟性が高いです。

ほかの施設と同様に、体操や脳トレ、創作などのレクリエーションのほかに、動植物の世話をしやすいのも有料老人ホームの特徴です。基本的にレクリエーションは強制されず自由に参加できます。

介護医療院

介護医療院は長期で医療ケアが必要な方が入居しています。酸素吸入や経管栄養が必要など、寝たきりや要介護度の高い方が多いので、レクリエーションも入居者のレベルに合わせて実施されます。

簡単な調理レクや、ゲームなどが多いです。

また、散歩や近隣の施設訪問なども入居者の体調を考慮して実施されます。季節を感じられるイベントもあり、クリスマスや正月飾り、笹飾りを楽しみます。折り紙や布などで飾り付けを作る創作レクです。

また「老人ホームに入居したいけど、施設が多すぎて何が良いのか分からない…」という方は、ケアスル介護で相談してみることがおすすめです。

ケアスル介護では、入居相談員が施設ごとに実施するサービスや立地情報などをしっかりと把握した上で、ご本人様に最適な施設をご紹介しています。

「身体状況に最適なサービスを受けながら、安心して暮らせる施設を選びたい」という方は、まずは無料相談からご利用ください。

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介護施設のレクリエーションにおける3つの注意点

介護施設ではレクリエーションにおいて利用者の心身を傷つけない工夫がされています。ここからは介護施設のレクリエーションにおける注意点について解説します。以下の3つです。

  • 安全面の確認
  • 健康管理
  • 無理強いはしない配慮

施設選びの参考にしてください。

安全面の確認

介護施設でのレクリエーションは、転倒やケガのリスクが伴います。転倒により歩行が困難になる場合もあるため、細心の注意が必要です。

介護施設では、体を動かすレクリエーションの場合は、転倒のリスクがある方にスタッフが付きそって行います。

健康管理

運動や入浴などのレクリエーションは、高齢者にとって命の危険につながる場合もあります。まずレクリエーションを行う前にバイタルサインの測定やヒアリングで体調の確認をします。

レクリエーション後も同様に体調チェックをし、異常がないかの確認が必要です。レクリエーション中にも声かけをしながら体調に変化がないかの見守りをします。

また、高齢者にとってリスクの高い脱水症状には特に気をつけなければなりません。

無理強いはしない配慮

レクリエーションは気分転換できますが、参加の意思が低い方に強制するのは厳禁です。強制すると認知症の周辺症状の進行や意欲の低下につながります。

また、施設やスタッフへの不信感にもなり、施設での生活やコミュニケーションがスムーズにいかなくなる危険性もあります。レクリエーションへの声かけは細心の注意を払う必要があるのです。

介護施設のレクリエーションで老後を豊かにしよう!

介護施設では高齢者の方の生活の質や気分転換のためにレクリエーションが提供されます。リハビリと兼ねているケースもあり、身体機能の維持・向上やリフレッシュの効果が期待できます

年齢を重ねるごとに身体機能や意欲が低下しがちな高齢者だからこそ、レクリエーションを通して今一度充実した生活をしてはいかがでしょうか。

レクリエーションは参加しないといけないもの?

必ずしも参加する必要はありません。その時の気分によっては参加できないケースもあるので、無理せず可能な範囲で楽しみましょう。詳しくはこちらをご覧ください。

リハビリとレクリエーションはどう違うの?

レクリエーションが「娯楽」として提供されるのに対し、リハビリは「治療」として提供されます。レクリエーションは介護スタッフ主導で行われますが、リハビリは作業療法士や理学療法士など専門スタッフが主導して行われます。詳しくはこちらをご覧ください。

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