身体1生活1の意味とは?訪問介護に依頼する際の時間や料金も解説!

身体1生活1の意味とは?訪問介護に依頼する際の時間や料金も解説!

「訪問介護を受けようと調べていたら、身体1生活1と呼ばれる単語が出てきたんだけどどういう意味なのだろう?」と疑問に感じている方も多いでしょう。

一般的に身体1生活1は訪問介護の対象となる方々を指す言葉です。しかし、言葉の意味が分からない方もいるのではないでしょうか。

そこで、本記事では身体1生活1の意味について解説します。ご家族の方が訪問介護を受ける予定の方は、ぜひご覧ください。

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身体介護と生活援助の違い

訪問介護には「身体介護」と「生活援助」があり、それぞれサービス内容に違いがあります。

また、サービスの提供時間によって、身体介護では「身体1〜5」の5段階、生活援助では「生活1〜3」の3段階に分けられます。

本章では身体介護と生活援助の違いと、それぞれのサービス内容・意味を解説します。訪問介護を依頼する際の参考にしてください。

身体介護|トイレの介護と入浴介護など身の回りの介護

身体介護とは、トイレの介護や入浴介護など訪問介護者が利用者の身体に触れて行うサービスです。身体介護で依頼できる介護内容は、以下の通りです。

  • 食事介助:食事の調理や配膳、あと片付け、歯磨き
  • 排せつ介助:トイレへの誘導、衣服の着脱、おむつの交換、排せつ物の処理
  • 入浴介助:入浴の準備、衣服の着脱、洗身・清拭
  • 移動介助:歩行のサポート、車両や車椅子への移乗
  • 更衣介助:衣服の着脱
  • そのほか介助:服薬介助、痰の吸引、外出介助など

上記のように身体介護は、移動や動作を行う際のサポートを担っています。

生活援助|トイレや買い物などの生活全般のサポートを行う

生活援助とは、トイレや買い物など本人に代わって身の回りのサポートを行うサービスです。主なサービスとしては、以下が挙げられます。

  • 掃除
  • ゴミ出し
  • 洗濯
  • 食事の準備
  • ベッドメイク
  • 衣服の整理や補修
  • 買い物代行
  • 薬の受け取り

生活援助は、身体介護とは異なり利用者の身体に直接触れません。ただ、身体が思うように動かない利用者が快適な日常生活を送るために必要不可欠なサービスと言えるでしょう。

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身体1と生活1の意味

本項では、身体1と生活1の意味を解説します。

身体1と生活1は先ほど解説した身体介護・生活援助の中で最もサービス利用時間が短い段階です。身体1と生活1の意味を把握し、よりご家族に適切な介護ができるように努めましょう。

身体1|1日20分以上30分未満

身体介護には1~5までの段階があり、身体1は最もサービス提供時間が短い段階です。訪問介護では、以下のように身体介護の段階を5段階にわけ、サービス時間を定めています。

  • 身体1:20分以上30分未満
  • 身体2:30分以上1時間未満
  • 身体3:1時間以上1時間30分未満
  • 身体4:1時間30分以上2時間未満
  • 身体5:2時間以上2時間30分未満

身体1は1日20分以上30分未満と介護時間が定められています。例えば、30分未満で介助が終わる食事介助のみであれば身体1としてサービスが受けられるでしょう。

しかし、入浴介助や移動介助、更衣介助など複数の介護を依頼し2時間以上かかった場合、身体5が適応されます。

生活1|1日20分未満

生活援助には1〜3までの段階があり、生活1はその中でも最もサービス提供時間が短い段階です。生活援助には、以下のようなサービス時間が定められています。

  • 生活援助1:20分未満
  • 生活援助2:20分以上45分未満
  • 生活援助3:45分以上

生活援助も、先ほどの身体介護と同様に依頼内容によってサービス時間や料金が異なります。ご家族にどのような介護が適切なのかをケアマネージャーと相談しましょう。

身体介護と生活援助の組み合わせもできる!

実は、身体介護と生活援助の組み合わせである生活援助加算もできます。例えば、入浴介助などの身体介護を30分行ったあとに、食事の準備などの生活準備を30分行うといった異なる種類のサービスを同じ時間内に行うと、生活援助加算になります。

身体1生活1の料金は?

訪問介護のサービス料金は1回につきいくらと定められているわけではなく、「1単位=約10円」で価格設定しています。1回ごとの料金を定めてしまうと地域格差が出てしまい、都心に住んでいる利用者の価格が高くなってしまいがちです。

どの地域に住んでいる方にも公平な価格で訪問介護を利用できるように、国は単位で価格を定めています。なお、身体介護・生活援助・生活援助加算の単位数は以下のとおりです。

区分 単位数 自己負担額
(1割負担の場合)
身体1 167単位 167円
身体2 396単位 396円
身体3 579単位 579円
身体4 663単位 663円
身体5 747単位 747円
生活援助2 183単位 183円
生活援助3 225単位 225円
生活1 317単位 317円

例えば、身体1を依頼して1単位が10円であれば、1回の訪問介護にかかる費用は1,670円です。ただし、利用者の合計所得が160万円以下であれば1割負担が適用されるため、1回167円の料金で訪問介護が受けられます。

参考:「令和3年4月施行版 介護給付費単位数等サービスコード表

身体1生活1でサービスを受けるまでの流れ

本項では、身体1生活1でサービスを受けるまでの流れを解説します。具体的な流れは以下の4つです。

  1. 要介護認定の申請|介護被保険証または医療保険証が必要
  2. 介護認定通知|申請から30日以内
  3. ケアプランの作成|地域包括支援センターへ相談
  4. 事業者の選定と契約|複数個所の見学

サービスを受けるまでの流れを紹介するので、訪問介護の依頼を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

要介護認定の申請|介護被保険証または医療保険証が必要

介護保険サービスを利用する場合、要介護認定の申請を市区町村の窓口で行う必要があります。申請を行う際は、要介護認定書に記入したうえで、65歳以上の方は介護被保険証、40歳〜64歳の方は医療保険証を一緒に提出します。

原則本人が要介護認定を申請する必要がありますが、体調の影響で申請が難しい場合は、家族や地域包括センターなどが代理で申請も可能です。

また、要介護認定の申請を終えたら、市区町村の職員が自宅に訪問して心身の様子を確認する調査を行います。この調査と主治医意見書をもとに、市町村に設置された介護認定審査会で最終的に判定されます。

介護認定通知|申請から30日以内

市区町村は介護認定審査会の認定に基づき、要介護認定を行ったあとに申請者へ結果を通知します。基本的に申請を行ってから30日以内に介護認定通知が届きますが、市区町村によっては30日以上かかる可能性があります

介護認定の結果は、以下の8段階に分類されます。。

  • 非該当
  • 要支援1
  • 要支援2
  • 要介護1
  • 要介護2
  • 要介護3
  • 要介護4
  • 要介護5

上記の介護認定通知の結果に応じた介護保険サービスが利用できます。

参照:厚生労働省|介護保険の解説 サービス利用までの流れ

ケアプランの作成|地域包括支援センターへ相談

介護サービスを受けるためには、介護予防サービス(ケアプラン)の作成が必要です。ケアプランの作成は、要支援認定と要介護認定で異なります。

要支援の場合は地域包括センターで、要介護の場合は居宅介護支援事業所で依頼できるので、間違えないように気をつけましょう。居宅介護支援事業所は市区町村の担当窓口や地域包括センターで紹介してもらえます。

また、要介護の場合は、居宅介護支援事業所でケアマネージャーを選定します。ケアマネージャーを選んだら、一度自宅に訪問してもらったあとにケアプランを作成する流れです。

事業者の選定と契約|複数個所を見学

地域包括支援センターまたは居宅介護支援事業所にてケアプランの作成が出来たら、利用者本人や家族の希望に適した訪問介護事業所を選んで契約しましょう

訪問介護事業所を選ぶ際は、以下4つのポイントを重視してください。

  • 本人の意向を尊重する
  • 利用者の身体変化に対応できる
  • 本人と事業所との相性を重視する
  • 事業所の離職率が低く教育体制が充実している

事業所を選定するうえで複数個所の見学は欠かせません。実際に見学するとどのようなヘルパーが在籍する事業所なのかがわかり、安心して任せられるかの判断材料にもなるでしょう。。

事業所の選定と契約を終えたら、訪問介護を依頼できます。

身体1生活1の方が入居できる施設

本項では、身体1生活1の方が入居できる施設を5つ解説します。施設へ入居する場合、今まで利用していた訪問介護サービスが使えなくなると考える方もいるでしょう。

ところが以下で紹介する5つの施設は、施設に入居しても介護保険上は在宅扱いになるため、訪問介護をはじめとした外部サービスの利用が可能です。

  • ケアハウス|自宅で生活が難しい60歳以上の高齢者
  • 介護付き有料老人ホーム|24時間介護スタッフ常駐
  • サービス付き高齢者向け住宅|ほぼ自宅
  • 住宅型有料老人ホーム|訪問介護と併用が可能
  • グループホーム|自宅に近い環境で生活

順番に解説します。

ケアハウス|自宅で生活が難しい60歳以上の高齢者

ケアハウスとは、家族での生活が困難な60歳以上の高齢者がリーズナブルな価格で介護サービスを受けられる施設です。ケアハウスには、以下の2つの種類の施設が存在しています。

  • 一般型:自立状態の高齢者が対象
  • 介護型:介護が重い利用者であっても住み続けられる施設

ケアハウスへ入居すれば、所得に応じて安い価格で利用できたり、生活支援サービスを受けられたりします。

しかし、入居待ちに時間がかかる場合や医学的管理が必要な方は受け入れられない場合が多いです。

そのため、ケアハウスは生活支援を求めている利用者に適している施設といえるでしょう。

介護付き有料老人ホーム|24時間介護スタッフ常駐

介護付き有料老人ホームとは、24時間介護スタッフが常駐して洗濯や掃除などの身の回りの世話や食事、排せつなどの介護サービスが受けられる施設です。

介護付き有料老人ホームの入居要件は施設によって大きく異なっており、介護度が重い方から軽い方まで幅広く受け入れています。介護付き有料老人ホームでは、以下のサービスが提供されています。

  • 介護
  • 生活支援
  • 健康管理・医療行為・緊急対応
  • 食事
  • リハビリテーション
  • レクリエーション・イベント

上記のサービスを受けたいと考えている方は、介護付き有料老人ホームが適しているでしょう。

サービス付き高齢者向け住宅|ほぼ自宅

サービス付き高齢者向け住宅とは、高齢者が自宅のように自由な生活を送りつつ、スタッフによる安否確認や生活相談が可能な施設です。さらにオプションで生活援助、身体介助も行ってもらえます。

サービス付き高齢者向け住宅の多くには、それぞれの部屋にトイレやお風呂が付いているので、ほかの居住者と頻繁にかかわらなくても済みます。

人とあまりかかわらずに自由な介護生活を送りたいと考えている方は、サービス付き高齢者向け住宅の利用を検討してください。

住宅型有料老人ホーム|訪問介護と併用が可能

住宅型有料老人ホームとは、生活援助や緊急時の対応、レクリエーションなどのサービスが受けられる施設です。住宅型有料老人ホームの魅力は、外部サービスとの併用が可能である点です。

そのため、施設へ入居したとしても今まで利用していた訪問介護で介護をしてもらえるでしょう。

ただ、住宅型有料老人ホームは介護度が低い方に向けた施設であるため、入居中に介護度が高まってしまった場合は退去を求められる可能性があります。

グループホーム|自宅に近い環境で生活

グループホームとは、65歳以上の認知症と診断されている高齢者向けの施設で、専門的な指導を受けながら自立を目指せます。施設によっては在宅扱いとなり、訪問介護を取り入れている場合もあります。ちなみにグループホームへの入居条件は、以下のとおりです。

  • 65歳以上の高齢者で要支援2~要介護5に認定されている方
  • 医師に認知症の診断を受けた方
  • 施設と同じ市区町村に住民票がある方
  • 65歳未満で若年性認知症や初老期認知症と診断された要支援2~要介護5に認定された方

上記の条件に当てはまる方の中で、施設へ入居しながら自立を目指したいと考えている方は、ぜひグループホームへの入居を検討してください。

施設への入所を検討しているという方は、ケアスル介護がおすすめです。ケアスル介護なら、入居相談員にその場で条件に合った施設を教えてもらうことができるためご希望に沿った施設探しが可能です。

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まとめ|身体1生活1の意味を把握して適切な対応をしよう!

身体1生活1はサービスの提供時間が短く、1日に必要な介護時間が30分未満なので、リーズナブルな価格で介護を受けられます。

自宅で生活を続けて欲しいと考えるなら訪問介護を利用するとよいでしょう。

一方で、ご家族が仕事で忙しく、訪問介護だけでは在宅生活が難しいと感じられる場合には、施設入所を検討するのも一つの方法です。

本記事を参考にして身体1生活1の意味を把握したうえで、ご家族の支援に努めてください。

同居家族がいる場合は生活援助ができないの?

同居家族がいても、その家族が介護できないのなら生活援助を受けられます。生活援助を受けたい方は、市区町村の役所の窓口か地域包括支援センターで相談しましょう。詳しくはこちらをご覧ください。

身体1と生活1を続けて提供してもらえるの?

身体1と生活1を連続して提供してもらう場合は、2時間空けてもらう必要があるので、続けての提供はできません。詳しくはこちらをご覧ください。

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