介護付き有料老人ホームとは、24時間介護スタッフが常駐し食事や入浴、排せつなどの生活介助サービスから掃除や洗濯などの身の回りの世話まで行ってくれる介護施設です。民間企業が運営しているため、入居条件、設備やサービス内容、レクリエーションまでバリエーションが豊富であることが特徴です。
また、介護保険制度上の「特定施設(特定施設入居者生活介護)」の指定(認定)を都道府県または各市区町村から受けていいるのも特徴です。特定施設の指定を行政から受けるには、運営・設備・人員といった基準を合格しなければいけません。
特定施設の認定を受けていると、介護保険制度を利用して生活に必要な介護サービスを受けることが出来るので毎月定額で利用でき、外部の事業者と「利用する介護サービスだけ契約」という手間がかかりません。
介護付き有料老人ホームの費用はおおよそ、月額10~30万円ほどが相場となります。
入居一時金は、施設によって金額がかなり異なります。入居一時金を設定していない施設もあれば、数百・数千万円ほどの価格を設定しているところもあるため、施設ごとに確認するようにしましょう。
月額費用としては、居住費、管理費・水道光熱費、食費、施設介護サービス費用が主な費用として掛かります。
介護付き有料老人ホームには厳密に言うと、「介護専用型」「混合型」「一般型(自立型)」の3種類ありますが、原則としてすべての施設で65歳以上の高齢者が入居の対象となります。
介護型は要介護1以上の認定を受けている方、混合型は自立の方から要介護の認定を受けている方まで入居できるので介護度が異なる夫婦でも入居できるのが特徴です。
また、寝たきりの方であっても看取り対応をしている施設もあるので、自立した生活ができない方でも入居できる施設が多くあることが特徴と言えるでしょう。
胃ろうとは、腹部に開けた穴にチューブを通し、チューブを用いて直接胃に栄養を流し込む医療行為を指します。
嚥下機能の低下により、口から食事を摂取できなくなってしまった方や食事は摂れるものの、むせやすく肺炎などを起こしやすい方がこの方法を選択します。
胃ろう造設手術をすることで、口を使うことなく栄養摂取ができるようになるため、誤嚥性肺炎などのリスクを軽減することができますが、口腔内が不潔になりやすいという注意点もあります。
というのも、口から食事を摂らなくなることで唾液の分泌が減り、口腔内が乾燥しやすくなり細菌が繁殖してしまうためです。細菌が繁殖してしまうと、気管支炎や細菌性肺炎といった病気になる可能性もあるため、それらの病気になるリスクを避けるために、以前までと同様に口腔ケアを行うことが重要になります。
出典:NPO法人PDN「胃ろう(PEG)とは?」
胃ろうの方を介護する際には、口腔ケアと栄養摂取時の姿勢を正すことを心がけましょう。
胃ろうによって栄養摂取をする方であっても、口腔内を清潔に保つことは重要です。
胃ろうにより胃に直接栄養を運ぶようになると、口から食べる機会が少なくなるため、唾液の分泌が減り、口腔内の金を減らす自浄作用がうまく機能しなくなってしまいます。口からは食べていないから大丈夫と思い口腔ケアを怠ってしまうと、口腔内で繁殖した菌が唾液や痰を通して気管に入り、気管支炎や細菌性肺炎を引き起こす恐れがあります。
そのため、口から食事を摂ることはないとしても、口腔内は常に綺麗に保つことを意識しましょう。
胃ろうでの栄養摂取時には、身体を起こし姿勢を正すことが大切になります。
というのも、口から食事を摂る時同様に、姿勢が悪い状態でいると栄養剤が逆流してしまう恐れがあるためです。
栄養剤注入時の姿勢については、上体を30~45度以上起こすのが理想ですが、要介護者が無理のない姿勢であることが第一です。また、逆流を防止するためにも、栄養剤注入後30分~1時間ほどを目安に、上体を保ったままにしておくといいでしょう。
胃ろうに対応している施設を探す際には、口腔ケアへの対応と個人に合った栄養剤を選んでくれるかの2点を意識しましょう。
前述の通り、口から食事を摂らなくなったら口腔ケアは必要ないと勘違いされる方もいらっしゃいますが、以前までと変わらず、口腔ケアは必要です。
口から食事を摂らなくなると、唾液の分泌量が減り、口腔内で細菌が繁殖しやすくなることで、病気のリスクが高まります。そのため、病気の原因となる細菌が繁殖しないよう口腔ケアを行い、口腔内を清潔に保つ必要があります。よって、胃ろうに対応している施設を探す際には、胃ろうへの対応以外にも、口腔ケアを行ってくれるかどうかにも気を付ける必要があると言えるでしょう。
また、胃ろうに対応している施設を探す際には、個人に合った栄養剤を選んでくれるかも意識しましょう。
胃ろうで使われる栄養剤には、半消化態栄養剤と消化態栄養剤の2種類があり、要介護者の消化能力によって適した栄養剤は異なります。そのため、入居後も本人に適した栄養剤での栄養摂取をするためには、医師や看護師と連携し本人に合った栄養剤を選択してくれる施設が良いと言えるでしょう。
事前相談から入居まで、親身にサポートします。
ご家族含めて納得できる施設に出会えるよう、お手伝いさせて頂きます。